NHK杯 - 三浦弘行八段 vs 高橋道雄九段
今日は日曜日。
ということで NHK 杯戦の日ですね(え?)。とはいいつつもかける自身見るのは久しぶりなんですが・・・いつも寝ちゃうんで(笑)
で、その対局の話。
先手の三浦八段は棋界屈指の研究家。NHK 杯は早指し棋戦なので、どこまで研究通りに進められるか、あるいは詰みまで研究か・・・などに注目して見てました。
後手の高橋九段は地道流と言われるほどじっくりした攻めをする感じ。先手なら矢倉、後手なら横歩取りという主力戦法で最近調子が上向きなイメージ。後手番なので横歩取り予想。
どう考えても横歩取り8五飛戦法に進むだろうと思ったのだけれど・・・
あれ?三浦先生なにしてらっしゃるんですか?
この手を見て、8五飛戦法に自信がないのかなとか、嫌な変化があるからそれを避けたのかな(名人戦でも負けてますし・・)と思いました。
確かにテレビで研究通りに終わられても面白みがないというのはありますが、若干三浦八段が怯んだ印象を受けました。
が、しかし、しかし、しかし
先手後手全く同じ局面になっちゃいました。こういう将棋は引き分けになりやすいものなんですが(千日手とか持将棋とか)。
ここまではお互いノータイムで指し続けました。まぁあまり工夫するとこもないのでほぼ必然とも言えるんですが・・・次の一手もノータイムで▲6一角!
この手から三浦八段があっという間に攻めきってしまうんですがそんなことは些細なことです。ここから5手で高橋九段が時間を使いきったことも些細なことです。
実はこの▲6一角は前例があり、▲高橋道雄△阿部隆(2005-10-14、順位戦)戦そのままでした。
いやぁ・・・思うに三浦八段はこの局面は先手が勝ちと研究して来て誘導してきたんじゃないだろうか。次の一手から後手の高橋九段が手を変えたため別の将棋になりましたが、これはもう研究勝ちとしか言えません。恐るべし。
手を変えた理由は分かりませんが、感想戦の様子を見たらそれを覚えていないような感じも受けましたがさすがにないかな・・・きっとお互いにそんなことは黙っていたんでしょう。5年経っていませんし。(さすがに解説の木村八段は知らない様子でしたが、どうでしょう?笑)
こういう将棋が NHK 杯で出ることは良いことだろうか。インターネット中継であれば、この手は前例があります、なんてことは紹介されるので NHK 杯でも前例の有無なんてのを解説に入れてみてはどうだろう。面白いと思う。